広がるマスメディアの世界
テレビ評論家のロバート・C・トールは
「このような圧力鍋のなかでの作業は人びとに最もよく天分を発揮させ、彼らに忘れられない、やり遂げたという気持ちと友情とを与えた」
・・・とし、そのような結果
「初期のテレビの熱っぽい制作のペースにあわせて、ちょうど映画初期のように、若い俳優、ディレクター、作家たちは仕事の腕をみがき、その成果を早く評価できる機会を持った」
・・・と述べています。
制作上の制約も、いまでは考えられないほど大きかったのです。
テレビドラマはすべてライブでしたから、せまいスタジオのセットのなかには固定焦点のロング用、クローズアップ用の2台のカメラがあるだけで、場面転換もありませんでした。
ストーリーもアクションではなく、性格描写に中心がおかれたので、俳優の演技力に依存せざるを得ませんでした。
だから「俳優は舞台演技者のセリフまわしと、映画演技者のクローズアップの技術と、ラジオ演技者の情感を兼ね備えねばならなかった」(トール)。