リンパの流れ 2

いまではわたしがそんな芸当のもちぬしであることが知れわたったらしく、先日もアリゾナ州トゥーソンの大学病院で講演中におもしろいことがありました。


客席にいたひとりの医師がとなりの女性の髪の毛を一本ひきぬき(髪をひっぱられた女性の上半身がかたむくのをわたしは目撃した)、演壇のところまでやってきました。


・・・そして、髪の毛のうえに18枚の紙を重ね、わたしにみんなの前でやってみせてほしいといきました。


もちろん、わたしは正確にいいあてることができたのですが、それにしてもその医師がなぜ自分の髪の毛をぬかなかったのかはいまだにわかりません。


わたしは手指の感覚を磨く訓練を怠ったことは一度もありません。


おかげで現在でも、患者の何十年か昔の骨折をいいあてるだけの感覚はおとろえていません。


四肢に手をあてながら移動させていると、ほんのわずかなざらつき、筋肉のひきつり、骨折が治癒したあとのカルシウムの沈着などが手に感じられてくるのです。


カンザスシティのオステオパシー大学を卒業すると、わたしはアメリカのある州で開業しました。


それからこんにちまで、生後3日から85歳にいたる、いろいろな年齢の患者を数多く診てきました。

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